3.12.12

 第12回東京音楽祭のルネとナタリー 1983年


 第12回東京音楽祭(1983年)/前夜祭の番組のビデオから


今週も、1977年ー79年まで活動していたボンジュールルネについての記事の中から何か紹介したいと考えていましたが、つい先日、ある昔のビデオをDVDに変換して記録することが出来ましたので、そのお話をいたします。




このビデオは、1983年に行われた第12回東京音楽祭のプレゼンターとして、また妹ナタリーの日本でのレコード発売のサポートのために来日していたルネ、そしてナタリーの姿が入っているビデオでした。こちらに住み始めた時からずっと大切に手元にもっていたビデオでしたが、DVDに変換してもらうということをしていませんでした。今、やっと出来てとても嬉しいです。facebookのルネファンのサークルの中で、このビデオを先に紹介しようと考えていますが、この記事の中では、先ずその画像を少し公開いたします。そしてルネがなんと言っているかなど。このビデオの中には、TBSのモーニングジャンボという朝の番組に出演しているルネとナタリーの姿も入っていますが今回は、音楽祭の特に前夜祭でのルネとナタリーについて。この前夜祭でのことは、今までにもたくさん書いて来たことなので、興味があれば、他の記事も合わせて読んでいただけます。


紹介していく画像は、画質もカラーもあまりよくありません。 実際にビデオで観てみるともっと質がいいと思うのですが、日本のビデオのシステムは、VHS、こちらはPALというシステムなので、DVDに変換する際にも、このことが関係してグーンと画質、色の質が落ちてしまうという説明を受けました。でも、きっと懐かしく、あるいは、ルネがこの時に日本に来ていたことさえ知らないでいたファンの方には、興味を持って観ていただけると思うのです。



前夜祭(東京プリンスホテル、鳳凰の間)の番組では、ルネとナタリーを紹介する前に、これまでのグランプリ受賞者、スペシャルゲストなどの映像を流しました。そしてルネとフランクシナトラのあの感動的な姿が映し出され、ルネがフランクシナトラ賞をいただいた後に黒のタキシード姿で「ミドリ色の屋根」を歌う様子が流れました。ルネは、今こうしてみると、本当に小さくて、幼くて、そしてまさにピュアという感じの男の子だったんですね。一生懸命歌うルネの姿は、きっと多くの日本の人たち、私たちの胸に特別な矢を打ち離し、深くふかく胸の中に入って行ってしまったのだと思います。




そして、この13才だったルネのビデオの後に、いよいよルネとナタリーが登場してパーテイ会場でいろいろなアーテイストにインタビューをしていたTBSの三雲孝江さんと。。。うーん。。だれだったでしょう、このアナウンサー。。あ、同じく、TBSの生島ヒロシさんですね!それがこの上にあるルネとナタリーの画像です。この時この前夜祭のパーテイに居た私は、このインタビューの様子をすぐ近くで見ていました。本当に懐かしい。。。29年、いえあと半年もしないうちに、30年も前の事になるなんて。。。

三雲:みなさん、これが9年前*12才だったルネシマールさんです。(*ほんとは13才)
   (13才のルネの写真をさして)これは、ルネさんだったんですよね。

ルネ:はい、これは僕の写真です。 (フランス語)ロングタイム!

三雲:ずいぶん前の事だとおっしゃっていますが。今いくつ?(フランス語)

ルネ:今ですか?(フランス語)Now I'm 22.  (22才です。)

三雲:22才!あ、紹介していただきましょうか。(ナタリーを見て)

ルネ:ナタリーです。

三雲:何才なんですか。

ナタリー:13才(フランス語)

三雲:まだ13才なんですって。かわいいですね〜!

生島:かわいいですけど、やっぱりプロの歌手なんですか。

三雲:プロなんですか(フランス語)

ナタリー:そうです。

三雲:(デビューして)何年ぐらいになるんですか。

ナタリー:3年ぐらいです。

ルネ:ナタリーは、もう6枚もアルバムを出しているんですよ。(フランス語/英語)

三雲:まあ、6枚も!もうお兄さんを追い越しているという感じですけど。

生島:もう超えてますよ!十分超えてます。

ルネ:Pretty soon, tomorrow, her 45 will be released in Japanese.
 (もうすぐ、明日、日本語でのシングルレコードが発売になるんです。)

生島:アルバム(シングル)がリリース!?

三雲:日本語でですってよ。



このインタビューの後、すぐ翌日の第12回東京音楽祭の司会もしていた前夜祭の司会、朝比奈マリアによって二人の紹介があり、ルネとナタリーは、前夜祭にもうけられていたステージに上がって、二人で「ミドリ色の屋根」を歌い始めます。そしてサブタイトルでは、この画像のようにルネの言っている事がとても省略して書かれていたのですが、実際には、ルネが流暢になっていた英語でこのようにお話しています。

朝比奈:Now we'd like to introduce the winner of the 3rd Tokyo Music Festival, Rene Simard and his lovely sister, Nathalie!  (では、第3回東京音楽祭のグランプリ受賞者、ルネシマールさんとその可愛らしい妹のナタリーをみなさまに、ご紹介いたしたいと思います。)






ルネ:Thank you very much. どうもありがとうございます。Good evening, Ladies and Gentlemen, we are very happy to be with all of you tonight.  It's great to be back in Japan.  And I'd like to thank the Japanese people for inviting me tonight.  And they've asked me to sing for you, the song I sang in 1974, "midori iro no yane",  it was written by a friend of mine here in Japan, Mr Kuni Murai.  And...I just like to share this wonderful memory with you tonight.
    

こんばんは、皆様。僕たちは今夜ここにこうして、皆様といられることを大変嬉しく思っています。日本に戻って来れるなんてとても素晴らしいことです。僕を今夜この席に招待してくださった日本の皆様にお礼を申し上げたいと思います。
  
1974年に歌った曲、「ミドリ色の屋根」を歌ってほしいと言われました。この曲は、僕の日本での友人、村井邦彦さんが作ってくれた歌です。ぼくは、この曲の素晴らしい思い出を今夜皆様と一緒に分かち合いたいと願っています。
   
   

 ルネがナタリーを見ながら、「じゃあ、歌うよ」と言う感じで、二人が歌い始めます。この時の感動とショックとそして心が震えるような嬉しさは、今でも心が震えてしまうくらい覚えています。大きくなったルネ、そして13才のルネの生まれ変わりのようなナタリー。ルネの声にとっても似ているナタリーの声など。。。 二人のルネが同時に現れたような錯覚。そしてあれほど待ち望んでいた日本に来たルネ。。。。切なかった。。。







 「ミドリ色の屋根」を感動的に歌った後、ルネがナタリーが日本で(翌日から)発売する「五月の手紙」について紹介します。そしてナタリーが、歌を披露。ルネは、このようにお話します。

ルネ:Before we go further,  I'd like to wish our best to the participants.  I must tell you my little sister, Nathalie started show business 3 yrs ago and it's going very well for her in Canada.  And now she has just recorded her first Japanese single.  It's going to be released tomorrow.  She likes to sing it for you now.  I hope you will enjoy her voice.  The title is "go ga tsu no te ga mi"!  (here is) Nathalie!


 先を進める前に、音楽祭への出場者に声援を送りたいと思います。では、僕の妹のナタリーのことを皆様にお話しましょう。ナタリーは、3年前からショービジネスを始めました。カナダ(ケベック)では、とても人気があって、順調に仕事をしています。今回日本でも最初のシングルレコードの録音をいたしました。それが明日発売になるんです。ナタリーが、これからこの曲をご披露いたします。ナタリーの素晴らしい歌声をお楽しみくださいますように。その曲のタイトルは。。。「ご、が、つ、の、て、がみ」(五月の手紙)!では、ナタリーです!






 エレベーターの奇跡

この後、ルネは、水疱瘡で熱のあったナタリーをホテルの部屋へ。そして二人の姿をみて、泣いていた私も部屋へ戻ろうとしてエレベーターを待っていました。そこへルネとナタリーが!

私の心の中は。。。

「えええええ!どうしてこうなるんだろう。。。!信じられないくらい嬉しいけれど、こんな泣き顔で。。。ルネとナタリーにファンなんです!などと言えないだろう。。。今さら同じエレベーターを待っている二人の元から去れないし。。。」

そしてエレベーターが到着。仕方なく(なんともったいないことを考えていたのでしょう)おなじエレベーターの中へ。ルネは、ナタリーの肩を優しく抱き、そして少し心配そうにナタリーの様子を見ていました。そして、私を見て、少しニッコリ。私は。。。どうしたのでしょう。多分下か横か、上を向いてしまっていたと思います。二人をじろじろみないように務めていました。自分の部屋の階で降りて。。そのあと、部屋に戻り、今あった「エレベーターの奇跡」を「信じられない!」と一人で自分に話していたように思います。
なんてこと。。。もっとファンとして、きちんと行動するべきだった?!でも、もうプライベート感覚でいた二人のことを追い回したくなかったし、話しかけるべきでもないと思ったので、そうしたのだと思います。


第12回東京音楽祭当日





そして翌日は、日本武道館での第12回東京音楽祭。スペシャルゲストは、バリーマニロウ。ルネとナタリーは、どこでプレゼンターをするのだろう。。。と思って会場で見ていましたが、このビデオを見てみると、二人の登場場面は、プレゼンターというより、花束贈呈という役をしていて、音楽祭グランプリの2組(音楽祭初ということでした)のライオネルリッチー(もうこの時既にこの人は、すごく有名で実力が認められていたのだと思うので、もう始めからこの結果は分かっていたような。。。という気分で見ていました)とジェニファーとジョーコッカーに渡しにステージに上がったのみでした。





 バリーマニロウ

バリーマニロウのショーもパーフェクトにこのビデオに入っていましたが、まるで普段着のような服装でショーに臨んでいたのでびっくり。そして、30年前のバリーマニロウは、とても若かった!今、70才と少しぐらいなので、このショーの時に彼は、40才ぐらいですね。。。。バリーマニロウは、都内で何回かコンサートも開きましたが、ルネもでかけていたそうです。私も、NHKホールでのコンサートに出かけていたのですけど。。ルネの観たコンサートも同じものだったのでしょうか。。コンサートでは、ちゃんと素敵なステージ衣装のバリーマニロウでした!そして、前夜祭でもきちんとタキシード。うーん。。。パーテイということだったからなのかな。。。





さて、83年のルネの来日した第12回東京音楽祭そして、その前夜祭の時代にタイムスリップして、ルネに会いに行くことはできたでしょうか。早く、ビデオの紹介もしたいと考えています。facebookのルネの世界にも、是非お越し下さいませ。








0 件のコメント: